雑談師団

eighter兼ミーハー仮面ライダー好き女が書く雑談ブログです。

窮鼠はチーズの夢を見るについての私見

 今日はアイドリングなしでいきます。皆さん今日もいかがお過ごしでしょうか。

 

今回のテーマは9/11公開「窮鼠はチーズの夢を見る」についての私見ならびに感想などについてです。

2021/3/3に晴れてDVDとBlu-rayが発売されました。それに伴いバックストーリーが解禁されましたのでここに追記並びに記述の変更を加えて改訂しています。 

ネタバレをたっぷりめに入れるので閲覧注意とさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやーーーーー!

すごい映画でしたね。

まず、思った以上に純愛映画に仕上がっていました。

原作の方も拝見させて頂いた訳ですが、そのときから良作だし、商業物というのは結構好み分かれたりすると思うのですが、窮鼠に関しては私はよく読み返した作品です。

 

といっても買ったきっかけは映画化決定で大倉くんが主演を務めるということで予習として買ったのですが。

 

映画をみて今回私が持った私見を大きくカテゴライズすると下記のようになります。

・今ヶ瀬と恭一について

・周辺の人間関係について

・濃厚ラブシーンについて

・ラストシーンについて

 

・今ヶ瀬と恭一について

原作と同様の理由で恭一は今ヶ瀬に揺すられる訳ですが、この行程に関して言えば、少し説明不足感が否めない気もしますが、だんだんと渉に落ちていく恭一のプロセスを大倉君は見事に演じていて引き込まれました。渉に関しても終始恭一と会っているときは、成田君が言うところの「目が濡れている」という状態でありそれがまた色っぽくも哀愁たっぷりでした。

原作では恭一の心の中には三人の恭一(黒、白、グレー)がいて、三人がやいのやいのいいながら心の中で葛藤するのですが、あくまで行定ワールドなのでそこは映像美的に似合わないので多分使われなかったんだろうなと感じました。

ここがない影響でかなり初見、しかも原作未読の方は、なぜこいつは何回も渉とやることやってんのという疑問に襲われるかもしれませんが、ちょっとプロセスがすっ飛んで尚且つしれっと渉の痕跡が恭一の家の中にあることがよくわからない原因なのかも知れません。

2021/3/5追記

このよくわからない部分に関してバックストーリーで補完されました。

たまきの親と会うシーンのあとほぼストーカーと化した今ヶ瀬と恭一は再会します。

ずっと見ていたことに関しては今ヶ瀬は気づかれたかったけど隠れてもいたかったというなんとも言えない気持ちが見え隠れしています。

今ヶ瀬の懇願に恭一は一度は「いらない…。お前はもういらない。」といって手を払いのけます。

今ヶ瀬の「出会ったときにそう言ってくれればよかったのに。」のあとに本編では恭一の部屋にシーンが移ります。

今回、補完されたバックストーリーでは今ヶ瀬のセリフのあとのシーンが解禁されました。立ち去る今ヶ瀬を捕まえて抱きしめる恭一というシーンになっています。

抱きしめている恭一の頬を伝う涙が印象的なシーンに仕上がっていました。

このシーンのおかげで何故、恭一が今ヶ瀬を部屋に上げて半ば浮気のような感じで今ヶ瀬と関係を持ち続けていたのかわかる気がします。

それでも原作よりは何故、大伴恭一は今ヶ瀬渉に惹かれたのかというところにフォーカスしすぎるとわかりにくくなってしまうのかなと思いました。

 

・周辺の人間関係について

本作では4人の女性が登場します。恭一の妻、元カノ、恭一の職場の部下、不倫相手といった具合に恭一の周りの女性たちが登場しては渉の恋路を阻もうとします。そもそも流され侍な恭一がなぜ女性に愛される男なのかというのも原作にはあるのですが、とにかく恭一は女性の気持ちや求めていることに敏感なフリが異様に上手い男なのだと思います。フリと書いたのは妻との離婚原因は妻の不倫も一因であるため。確信に触れる部分に関しては恭一は触れられていないためです。

彼女たちを起因に様々な難所が二人を襲うわけですが、元カノ夏生に関しては、すごいアレルギー反応のような感じで渉もリアクションするのですがその要因も映画の中では会話中にさらっとでた感じでした。お互いにガンガンマウントとってキャットファイト状態の会話シーンは結構お気に入りのシーンです。

たまきに関しては、ファンデーション事件のあと、原作であればエレベータ内でお互いに悲しみをぶつけ合うようにして結ばれるのですが、映画では結構しれっと付き合いだして、恭一もたまきといるときの表情の中には感情があまり見えない気がします。渉の話を恭一が話しているときは心底愛しいんだろうなという感じの顔をするので、たまきは「とりあえず」の存在なのかなという風にも見えました。そんな中、渉は恭一の自転車盗んだり、ストーキングしたりしているのに恭一はちゃんと飯食ってるのかとか元気なのかと聞いたりします。渉は最初こそしれっとしていますが、半年に一度でいいから会ってくれと懇願します。それこそ体の関係もキスもいらない会うだけで構わないというのです。そこで作中屈指のセリフ「もうお前はいらない」とくるわけです。

 

いや本当か!?と思う気持ちを置き去りにされつつがーっと進んでいくと、また恭一と渉は逢瀬を繰り返しているわけです。

 

いや、なんでっ!

 

私は困惑してたまきが不憫だしで、初見ほんとに後半戦に関しては処理落ちしました。

一応原作で補完しつつ納得いくように落としどころを考えましたが、なんかおぉっとなる感じでした。

 2021/3/5追記

先ほども書きましたがここの部分はバックストーリーが補完していました。先ほど書きましたシーンのようになっているのですが、つまり恭一はなんやかんやで今ヶ瀬への思いを断ち切れないままにたまきをおいていたー。的な安直な考えでみていればそういうことなのかなという感じです。

 

・濃厚ラブシーンについて

ここに関しては、本当にR15なのかというくらいあらわでしたね。大倉君が大倉君と高橋君やってた頃に「無限あらわ」なんていってたのをふいに思い出すくらいすごい肌色でした。

なんせ、体のラインがきれいな二人ですからあのスクリーンで見るとかなり圧倒されます。そんでもって恥ずかしい。本作では、不倫相手ともそういうシーンはあり、はじめは恭一の後ろ姿から見えるわけですが、お尻がきれい。

正直、同担拒否系の女の子は結構ダメージ大きいかもです。

いくら前張りしててもかなりきわどい感じでした。

あとキスに関しては、渉君が前半かなり仕掛けてくるので多いです。

あとまさかどこにしたっていいでしょという名目で某所にもアタックかけているのでそこの恭一君の表情のこんな感じなん?!と内心バクバクでした。

あー腐りきっていく。

かといって、内容は純粋かつ少し足元がふわふわしそうなくらい不安定なラブストーリなので、そうゆうのだけを目的に見に来るとなんかぼこぼこにされてしまう感はあります。

 

 

・ラストシーンについて

ラストシーンに関しては公開後から賛否ある部分の上位であることは間違いないと思います。その理由というのも結局彼らは幸せなのか今後幸せになる可能性が秘められているのかという部分を考えた際に本作のラストシーンはその部分を濁らせていることが最大の問題になったのではと考えます。

原作の場合だと、次にどちらかがどちらかを否定(さようなら、いらない等の表現)を相手に与えるまではお互いが一緒に居続けることを雪の降る道で話すのです。つまり限定的とはいえある程度長い間の関係を担保された最後となっています。

これに対し本作は、恭一は渉の灰皿をきれいに洗い、部屋を掃除し、カーテンを変え、高足の椅子に腰かける。そこには快晴の空にふさわしい涼やかな風が部屋に入る。恭一は渉を思いながらふと目線をどこかにやる。くらいの感じなわけです。一方渉君何してんの?となったとき渉君は元彼のところ行っていたしてるわけです。しかも少し拒否ってるし、泣いてる。

果たしてこの二人に幸せな未来は来るのだろうかと考えた際に大多数の人は来ないと思うこと請け合いな合わけです。

少なくとも私はこれは幸せにはなれんだろうし、いつになったら帰ってくるかも検討がつかん。

と思うほどこれはハピエン厨からするとかなりなんとも言えない感じでした。

原作が丸く収めている分、ちょっとダメージ値も大きかった感じはあります。

 

 

こんな感じです。かなり偏ってる意見な気もしてきました。

ロングランしてほしい。

 

そう願っています。

 

それでは今日はこの辺で。

 

 

この記事書くのになんやかんや3日くらいに分けた私でした。

 

 

 

追記

結局のところこの作品は4回見に行きましたが、同じようにみれたことはあまりなく飽和するその時が来るまでみることになる気がします。

今ヶ瀬のオルフェのように何か心に重大なダメージを負ったその日に見たりするようなそんな感じになりそうな映画です。

ここで改めて原点的なところに立ち返ってみました。

この作品のポスターです。

何故あのカットだったのでしょう。

多分色々な意見が出ることでしょう。

ここは私見と題していますので、個人的見解を述べますと、今ヶ瀬の幸せと恭一の幸せが公倍数や公約数の図ように重なった瞬間なのかなと考えます。つまり作中で一番お互いが幸せに触れよう、幸せかもしれないと感じている瞬間なのかなと。

とらえようによっては初めての交わりがそうなのかもしれないけれど、夏休み前のようなわくわく感といいましょうか。夏休みももちろん楽しいけどそのプラン立ててるタイミングが一番浮かれているといった状態なのかなと勝手に思っています。

恋人未満だけど今ヶ瀬にとっては好きな人、恭一にとっては幸せを供給してくれる人。

このことにすこし触れそうな状態なんじゃないかなと思っているわけです。

これが書きたかっただけでした。

 

今度こそこの辺で。